青白く燃え上がる、男たちの魂の激突!
二大スターの共演映画といえば、かつては一大イベントであった。
五社協定を破って、三船敏郎と石原裕次郎の顔合わせが実現した『黒部の太陽』(68)、アラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンドが名コンビぶりをみせた『ボルサリーノ』(70)、ポール・ニューマンとスティーヴ・マックイーンが共闘した『タワーリング・インフェルノ』(74)、等々、映画ファンなら数多ある夢の饗宴を脳内リフレインできよう。
現在はカリスマ・スターが絶滅した分、共演が当たり前となり、『エクスペンダブルズ』(10)ぐらいの豪華面子を集めない限りは、すっかり有難味が薄れてしまった。
本作は、95年に世界を震撼させた大作犯罪映画である。本作にて、70年代から現在に至るまで一線で活躍を続けるアル・パチーノとロバート・デ・ニーロが刑事と泥棒に分かれて大激突!以前、『ゴッドファーザー PART2』(74)において共演してはいるが、過去と現代のパートに役が別れていたため、顔を合わせることはなかった。よって、本作が事実上の初共演となる。
公開当時は、同時代を牽引した伝説の演技派の対決ということで、ずいぶん話題になった。僕も一報を聞いてから、いまかいまかと心待ちにしていた記憶がある。
が、もちろん本作はそうしたイベント性を抜きにしても、断固、“男映画”の傑作だ。
ロサンゼルス。ニール(ロバート・デ・ニーロ)率いる犯罪チームは、無駄のない鮮やかな手口で現金輸送車を襲撃。有価証券を強奪する。しかし、冷静さを失った新入りのウェイングロー(ケヴィン・ゲイジ)が警備員に発砲し、ニールは輸送車の乗員全員をやむなく射殺してしまう。
通報を受けて飛んできた市警警部補のヴィンセント(アル・パチーノ)は、現場を見て即座にプロの仕業である旨を確信。捜査を開始する。
一方、ニールはブレーンであるネイト(ジョン・ヴォイト)の助言もあり、証券を持ち主であるヴァン・ザント(ウィリアム・フィクナー)に売り戻そうと画策。ところがヴァン・ザントは取引現場に殺し屋を差し向け、ニールはそれを返り討ちにする。
その頃、ヴィンセントは現場でニールの仲間マイケル(トム・サイズモア)が発した口癖から身許を掴み、すでにニールのチームを割り出していた。そうした仕事上の順調ぶりの傍ら、妻のジャスティン(ダイアン・ヴェノーラ)は薬物に依存し、連れ子のローレン(ナタリー・ポートマン)は精神が不安定になっており、家庭は崩壊寸前であった。
反してニールのプライベートは犯罪者の信念から質素そのものであったが、ひょんなことから書店に勤めるデザイナーのイーディ(エイミー・ブレネマン)と出会い、恋愛関係となる。イーディのために次の大仕事、銀行強盗を最後に足を洗う決意するニールであったが、自分たちを付け狙うヴィンセントの捜査が迫ってきて…。
監督のマイケル・マンは、TVシリーズ『特捜刑事マイアミ・バイス』(84~89)の製作で名を成した犯罪モノの名手であり、デビュー作から一貫する男臭い濃い作風により映画ファンを魅了し続けている。
氏の特性としては、第一にそのリアリティへの飽くなきこだわりが挙げられよう。ドキュメンタリー出身ということもあり、本物の刑事や犯罪者へ取材し、実際に指示を仰ぎ、犯罪の手口から銃器の扱い方まで役者を訓練する等、徹底的に凝りまくる。
氏の革命は、その現実的な土台にあえて非リアルを加味した点といえよう。例えば『マイアミ・バイス』ではリアルな銃撃戦で度肝を抜きつつ、観光都市マイアミのリゾート感にファッショナブルなセクシー刑事、シャレた音楽と、スタイリッシュな刑事モノに仕立て上げてしまうのである。
そんなマイケル・マンが、アドバイザーである友人の警官から聞き齧った、“犯罪者と心を通わせた”実話をもとに造ったのが、TV映画『メイド・イン・LA』(89)であった。そして時が経ち、『ラスト・オブ・モヒカン』(92)の成功で一級監督としての地位を築いた氏のところに舞い込んだのが、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロをむかえた当作のリメイク企画、すなわち本作である。(タイトルの『Heat』の意味は、ズバリ、「対決」であり、犯罪者の隠語で「警察官」という意味もある)
完成した本作の尺は、171分。90分のオリジナル版『メイド~』と比べると、堂々の大作ぶりだ。それはオリジナルで描ききれなかった主役二人の葛藤を掘り下げ、脇キャラのドラマを丁寧に味付けた結果であり、贅沢にクオリティは上がっている。
全体の構成やほとんどのシーンは完コピだが、決定的に異なるのはそのラスト。解釈は180度異なり、この一点により全く違う作品と見なしてよかろう。
本作のテーマは、マイケル・マンの面目躍如たる“男の生き様”。簡単にいえば、仕事と家族、安寧と冒険、どちらを選ぶのか?その間であがく男の哀しき宿命の活写である。この辺りは女性の方がシビアであり、自然「男ってバカね…」となろう。
刑事のヴィンセントは家庭を顧みない仕事人間で、二度の離婚歴があり、現在三度目の結婚も破局間近。
対してニールは、「何かあったら、30秒以内に高飛びできるよう、しがらみを持つな」という先人の教えを守り、家に家具を置かず、他人と距離をおいた孤独の中を生きている。
プロフェッショナルで、人並みの家庭の幸せを犠牲にしている点で二人は似た者同士であり、お互いにシンパシーを見出すのは必然であろう。
他方、ニールの頼れる仲間たちには家族があり、各々の事情で犯罪に手を染めている。面白いのは、そんなニールたちが家族で会食する様子を盗撮していた刑事たちが、後のシーンでは影響されてか家族サービスに興じる、まさに裏表の表現である。
でも二つのグループは、似て非なるもの。劇中でネイトが語る通り、ヴィンセントたちの失敗は経歴に傷がつくだけだが、ニールたちの失敗は死か刑務所行きを意味する。よってサイドストーリーの比重は、どうしても迫真性のあるニール側に偏ってしまうのは致し方ない。
上記したマイケル・マン独特の綿密な取材に裏打ちされたリアル・クライム・ムービーたる見どころも、もちろん満載。これまで培ってきたノウハウの集大成たる赴きとなっている。
お互いに罠を張り巡らせ、時に相手を出し抜き、時に欺かれる丁々発止の情報戦は、緊迫感たっぷり!こうした形で頭脳戦を繰り広げる刑事VS犯罪者のスタイルは、新鮮であった。
また、もうひとつの特徴である荒唐無稽ぶりも本領発揮!軍隊のように訓練されたクレバーな犯罪者たちについては、ぜひとも堅気の職業を薦めたいところ(笑)。
中でも映画史に残る市街地を舞台にした銃撃戦は、圧巻の一言!あれだけ少数の強盗に対して、ありえない規模なのだが、リアルなガンさばきと音響、怒涛の弾着に眼が離せない。ハッキリいって“戦争”であり、その迫力たるやスゴすぎる。一度は体感すべし!
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロの配役は、ハイテンションの刑事ヴィンセントとクールな犯罪者ニールという風に対照的に振り分けられ、ばっちりハマっている。この手のキャラはどちらも自家薬籠中であり、入れ替えても通用しよう。
こうして映画ファンの長年の夢であった奇跡のレジェンド共演が実現した訳だが、実のところ、同フレームで真正面から顔を合わせるカットはひとつもない。映っても肩ナメであり、あとはカットバックのみ。これは公開当時、物議をかもし、あまつさえ二人は共演していないのでは?という不仲説まで囁かれる始末。
当然、これはマイケル・マンの確信犯的演出であり、二人のキャラの同一性を表すため、鏡のように配しているのである。これはこれでベストな効果をあげていると僕は思う。(それでも不満な方は、二人ががっつり同じ画角に映り込む『ボーダー』(07)を観て、存分にガッカリして下さい)
ちなみに気になるスタッフ・ロールの順番は、アル・パチーノが先となった。ただ役の上ではどちらが主役かといえば、明らかにデ・ニーロであり、総体的にはいいバランスといえよう。
妻シャーリーン(アシュレー・ジャッド)との腐れ縁が泣かせるクリス役のヴァル・キルマー、いかつい風貌ながら良き家庭人マイケル役のトム・サイズモア、ある意味、一番の出世頭となったトレヨ役のダニー・トレホ、一番の極悪人ウェイングロー役のケヴィン・ゲイジと、犯罪者チームのキャラは皆立っており、エンクセレント!
他、胡散臭い大物感が絶妙なネイト役のジョン・ヴォイト、最低の浮気野郎を好演したハンク・アザリア、インテリの悪党ヴァン・ザント役のウィリアム・フィクナー、硝子のような脆い少女に扮した若き日のナタリー・ポートマンと脇も超豪華!
音楽と撮影は、タイトルの真逆をいく青いダークなルックに彩られており、低温火傷を負うイメージが堪らない。このセンスのよさには、完全ノックアウトである。
クライマックス。最終局面で家族を捨て、仕事を選ぶヴィンセント。
対して、女性にすがる弱さを露見してしまうニール。
勝負は時の運ではあるが、それ以前に勝負は決していたように感じる。
こいつなら殺されてもいいと思う男に出会った悪党の喜び。
唯一の理解者が犯罪者であり、感情移入してしまった正義の男の哀しさ…。
やるせなく美しいラストに男泣きである。
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二大スターの共演映画といえば、かつては一大イベントであった。
五社協定を破って、三船敏郎と石原裕次郎の顔合わせが実現した『黒部の太陽』(68)、アラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンドが名コンビぶりをみせた『ボルサリーノ』(70)、ポール・ニューマンとスティーヴ・マックイーンが共闘した『タワーリング・インフェルノ』(74)、等々、映画ファンなら数多ある夢の饗宴を脳内リフレインできよう。
現在はカリスマ・スターが絶滅した分、共演が当たり前となり、『エクスペンダブルズ』(10)ぐらいの豪華面子を集めない限りは、すっかり有難味が薄れてしまった。
本作は、95年に世界を震撼させた大作犯罪映画である。本作にて、70年代から現在に至るまで一線で活躍を続けるアル・パチーノとロバート・デ・ニーロが刑事と泥棒に分かれて大激突!以前、『ゴッドファーザー PART2』(74)において共演してはいるが、過去と現代のパートに役が別れていたため、顔を合わせることはなかった。よって、本作が事実上の初共演となる。
公開当時は、同時代を牽引した伝説の演技派の対決ということで、ずいぶん話題になった。僕も一報を聞いてから、いまかいまかと心待ちにしていた記憶がある。
が、もちろん本作はそうしたイベント性を抜きにしても、断固、“男映画”の傑作だ。
ロサンゼルス。ニール(ロバート・デ・ニーロ)率いる犯罪チームは、無駄のない鮮やかな手口で現金輸送車を襲撃。有価証券を強奪する。しかし、冷静さを失った新入りのウェイングロー(ケヴィン・ゲイジ)が警備員に発砲し、ニールは輸送車の乗員全員をやむなく射殺してしまう。
通報を受けて飛んできた市警警部補のヴィンセント(アル・パチーノ)は、現場を見て即座にプロの仕業である旨を確信。捜査を開始する。
一方、ニールはブレーンであるネイト(ジョン・ヴォイト)の助言もあり、証券を持ち主であるヴァン・ザント(ウィリアム・フィクナー)に売り戻そうと画策。ところがヴァン・ザントは取引現場に殺し屋を差し向け、ニールはそれを返り討ちにする。
その頃、ヴィンセントは現場でニールの仲間マイケル(トム・サイズモア)が発した口癖から身許を掴み、すでにニールのチームを割り出していた。そうした仕事上の順調ぶりの傍ら、妻のジャスティン(ダイアン・ヴェノーラ)は薬物に依存し、連れ子のローレン(ナタリー・ポートマン)は精神が不安定になっており、家庭は崩壊寸前であった。
反してニールのプライベートは犯罪者の信念から質素そのものであったが、ひょんなことから書店に勤めるデザイナーのイーディ(エイミー・ブレネマン)と出会い、恋愛関係となる。イーディのために次の大仕事、銀行強盗を最後に足を洗う決意するニールであったが、自分たちを付け狙うヴィンセントの捜査が迫ってきて…。
監督のマイケル・マンは、TVシリーズ『特捜刑事マイアミ・バイス』(84~89)の製作で名を成した犯罪モノの名手であり、デビュー作から一貫する男臭い濃い作風により映画ファンを魅了し続けている。
氏の特性としては、第一にそのリアリティへの飽くなきこだわりが挙げられよう。ドキュメンタリー出身ということもあり、本物の刑事や犯罪者へ取材し、実際に指示を仰ぎ、犯罪の手口から銃器の扱い方まで役者を訓練する等、徹底的に凝りまくる。
氏の革命は、その現実的な土台にあえて非リアルを加味した点といえよう。例えば『マイアミ・バイス』ではリアルな銃撃戦で度肝を抜きつつ、観光都市マイアミのリゾート感にファッショナブルなセクシー刑事、シャレた音楽と、スタイリッシュな刑事モノに仕立て上げてしまうのである。
そんなマイケル・マンが、アドバイザーである友人の警官から聞き齧った、“犯罪者と心を通わせた”実話をもとに造ったのが、TV映画『メイド・イン・LA』(89)であった。そして時が経ち、『ラスト・オブ・モヒカン』(92)の成功で一級監督としての地位を築いた氏のところに舞い込んだのが、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロをむかえた当作のリメイク企画、すなわち本作である。(タイトルの『Heat』の意味は、ズバリ、「対決」であり、犯罪者の隠語で「警察官」という意味もある)
完成した本作の尺は、171分。90分のオリジナル版『メイド~』と比べると、堂々の大作ぶりだ。それはオリジナルで描ききれなかった主役二人の葛藤を掘り下げ、脇キャラのドラマを丁寧に味付けた結果であり、贅沢にクオリティは上がっている。
全体の構成やほとんどのシーンは完コピだが、決定的に異なるのはそのラスト。解釈は180度異なり、この一点により全く違う作品と見なしてよかろう。
本作のテーマは、マイケル・マンの面目躍如たる“男の生き様”。簡単にいえば、仕事と家族、安寧と冒険、どちらを選ぶのか?その間であがく男の哀しき宿命の活写である。この辺りは女性の方がシビアであり、自然「男ってバカね…」となろう。
刑事のヴィンセントは家庭を顧みない仕事人間で、二度の離婚歴があり、現在三度目の結婚も破局間近。
対してニールは、「何かあったら、30秒以内に高飛びできるよう、しがらみを持つな」という先人の教えを守り、家に家具を置かず、他人と距離をおいた孤独の中を生きている。
プロフェッショナルで、人並みの家庭の幸せを犠牲にしている点で二人は似た者同士であり、お互いにシンパシーを見出すのは必然であろう。
他方、ニールの頼れる仲間たちには家族があり、各々の事情で犯罪に手を染めている。面白いのは、そんなニールたちが家族で会食する様子を盗撮していた刑事たちが、後のシーンでは影響されてか家族サービスに興じる、まさに裏表の表現である。
でも二つのグループは、似て非なるもの。劇中でネイトが語る通り、ヴィンセントたちの失敗は経歴に傷がつくだけだが、ニールたちの失敗は死か刑務所行きを意味する。よってサイドストーリーの比重は、どうしても迫真性のあるニール側に偏ってしまうのは致し方ない。
上記したマイケル・マン独特の綿密な取材に裏打ちされたリアル・クライム・ムービーたる見どころも、もちろん満載。これまで培ってきたノウハウの集大成たる赴きとなっている。
お互いに罠を張り巡らせ、時に相手を出し抜き、時に欺かれる丁々発止の情報戦は、緊迫感たっぷり!こうした形で頭脳戦を繰り広げる刑事VS犯罪者のスタイルは、新鮮であった。
また、もうひとつの特徴である荒唐無稽ぶりも本領発揮!軍隊のように訓練されたクレバーな犯罪者たちについては、ぜひとも堅気の職業を薦めたいところ(笑)。
中でも映画史に残る市街地を舞台にした銃撃戦は、圧巻の一言!あれだけ少数の強盗に対して、ありえない規模なのだが、リアルなガンさばきと音響、怒涛の弾着に眼が離せない。ハッキリいって“戦争”であり、その迫力たるやスゴすぎる。一度は体感すべし!
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロの配役は、ハイテンションの刑事ヴィンセントとクールな犯罪者ニールという風に対照的に振り分けられ、ばっちりハマっている。この手のキャラはどちらも自家薬籠中であり、入れ替えても通用しよう。
こうして映画ファンの長年の夢であった奇跡のレジェンド共演が実現した訳だが、実のところ、同フレームで真正面から顔を合わせるカットはひとつもない。映っても肩ナメであり、あとはカットバックのみ。これは公開当時、物議をかもし、あまつさえ二人は共演していないのでは?という不仲説まで囁かれる始末。
当然、これはマイケル・マンの確信犯的演出であり、二人のキャラの同一性を表すため、鏡のように配しているのである。これはこれでベストな効果をあげていると僕は思う。(それでも不満な方は、二人ががっつり同じ画角に映り込む『ボーダー』(07)を観て、存分にガッカリして下さい)
ちなみに気になるスタッフ・ロールの順番は、アル・パチーノが先となった。ただ役の上ではどちらが主役かといえば、明らかにデ・ニーロであり、総体的にはいいバランスといえよう。
妻シャーリーン(アシュレー・ジャッド)との腐れ縁が泣かせるクリス役のヴァル・キルマー、いかつい風貌ながら良き家庭人マイケル役のトム・サイズモア、ある意味、一番の出世頭となったトレヨ役のダニー・トレホ、一番の極悪人ウェイングロー役のケヴィン・ゲイジと、犯罪者チームのキャラは皆立っており、エンクセレント!
他、胡散臭い大物感が絶妙なネイト役のジョン・ヴォイト、最低の浮気野郎を好演したハンク・アザリア、インテリの悪党ヴァン・ザント役のウィリアム・フィクナー、硝子のような脆い少女に扮した若き日のナタリー・ポートマンと脇も超豪華!
音楽と撮影は、タイトルの真逆をいく青いダークなルックに彩られており、低温火傷を負うイメージが堪らない。このセンスのよさには、完全ノックアウトである。
クライマックス。最終局面で家族を捨て、仕事を選ぶヴィンセント。
対して、女性にすがる弱さを露見してしまうニール。
勝負は時の運ではあるが、それ以前に勝負は決していたように感じる。
こいつなら殺されてもいいと思う男に出会った悪党の喜び。
唯一の理解者が犯罪者であり、感情移入してしまった正義の男の哀しさ…。
やるせなく美しいラストに男泣きである。
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