『エレファント・マン』 (1980)
人間の尊厳を謳い、悪意を暴く至高の一本! 元来、黎明期において映画は見世物小屋の出し物であった。ショーやアトラクションを楽しむ感覚で、当時の人々は映画に接していたのである。発明者リュミエール兄弟の作品『列車の到着』で、映像内で向かってくる列車に観客が逃げ惑ったという逸話はいわずもがな。...
View Article『ゴーン・ガール』 (2014)
二転三転、驚愕のサイコロジカル・スリラー! どんより暗くなる身も蓋もない内容ながら、めちゃくちゃ面白いサスペンスであった。 本作は、今やハズれるイメージのわかない名匠となったデヴィッド・フィンチャー監督作。ギリアン・フリンの同名ベストセラー小説の映画化だ。 フィンチャー監督といえば、ビジュアル派の先鋒として、センスのいい映像美で通を魅了してきたのはご存じの通り。それが昨今、『ベンジャミン・バトン...
View Article『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』 (2014)
共存のテーマを深める本編付随の劇場版! TVシリーズ本編を補完しながらも、単体として新たな奥行を与える意欲作であった。...
View Article『ホビット 決戦のゆくえ』 (2014)
名作ファンタジーの前日譚、感無量の完結編! 壮大なシリーズの幕引きと前シリーズへのブリッジという意味では、文句のない豪勢な一本ではあるのだが…。...
View Article『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』 (2014)
フルーツ&カーアクション、異色の食い合わせを味わうべし! カラフルなフルーツを身にまとう戦国武者ライダー、爆走する車とメカニカルなライダーが入り乱れる、クラクラする画ヅラながら、しっかりドラマも堪能できる良品であった。...
View Article『羅生門』 (1950)
日本映画の黄金時代を切り開きし、至宝の異色作! 携帯端末における鎖国ビジネスで、ガラパゴス化という言葉が浸透して久しからず。そこには幸か不幸か、国内だけで商売の採算がとれる国土と人口をもつ島国ならではの事情が窺えよう。...
View Article『コブラ』 (1986)
スタローンの最強スター・オーラがほとばしるカルト・アクション! 我らがシルベスター・スタローンの絶頂の当たり年といえば、何といっても1985年をおいて他にはない。何を隠そう、当年の全米興行ランキングの2位と3位を『ランボー2 怒りの脱出』と『ロッキー4』という氏の主演作が独占したのだ。(ちなみに第1位は、『バック・トゥ・ザ・フィーチャー』)...
View Article『ベイマックス』 (2014)
日本情緒ただよう痛快アメコミ・ヒーロー・アニメ! 純然たるディズニーのフルCGアニメながら、アメコミヒーローものであり、日本アニメのエッセンスも色濃く香る不思議なエンタメ作品であった。...
View Article『百円の恋』 (2014)
負け犬人生を吹き飛ばす“痛い”一撃! 予定調和なスポ根ものとは違う異色の味わいながら、最後にしっかり感動が心に刻まれる得難い一本であった。 本作は、松田優作の出身地である山口県周南映画祭で、2012年に新設された脚本賞『松田優作賞』第一回グランプリの映画化。...
View Article新年のご挨拶と2014年度TOP5!
あけましておめでとうございます 旧年中はひとかたならぬご厚誼にあずかりまして 厚くお礼申し上げます 小生の拙文にお付き合い頂き、ありがとうございました これからも努力を怠らず 読んでくださる方々のお役に少しでもたてるよう 刻苦勉励がんばる所存でございます 新しい年が皆様にとって幸多き年でありますよう、心よりお祈り申し上げます...
View Article『シン・シティ 復讐の女神』 (2014)
カルトな魅力がほとばしる、コミック・バイオレンス第2弾! 相当チャレンジングな作劇を試みながら不思議と後味は軽い、独特のノリを味わえる期待通りの第2弾ではあるのだが…!?...
View Article『神は死んだのか』 (2014)
信仰心を考える直球プロパガンダ映画! わりきって布教エンターテインメントと捉えれば、(突っ込みどころ含めて)それなりに楽しめる一作であった。...
View Article『ビッグ・アイズ』 (2014)
大きな瞳が訴えかけるアート界の業! 芸術と商売について考えさせられる、含蓄のある一作であった。 大きな瞳をした子供たちの画を描き、60年代のポップアート界を席巻した“ビッグ・アイズ”シリーズ。本作は、その作者であるマーガレットと夫のウォルターが巻き起こした有名事件を扱った伝記映画。監督は、長年ヒットメーカーであり続ける個性派、ティム・バートンだ。...
View Article『96時間/レクイエム』 (2014)
子煩悩オヤジ、三たびの大暴走! 愛すべき還暦ヒーロー、ブライアン・ミルズの活躍を、期待通り堪能できる一作ではあるのだが…。 本作は、演技派俳優リーアム・ニーソンを一躍アクション・スターへと覚醒させた記念碑『96時間』シリーズ第3弾。監督は前作に引き続き、オリビエ・メガトンが担当。製作、共同脚本は、もちろんこの人リュック・ベッソンだ。...
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